奇跡

是枝裕和監督(誰も知らない、歩いても歩いても)、まえだまえだ兄弟が主演。オダギリジョー、大塚寧々、樹木希林、橋爪功など出演。

子供たちの世界、子供たちの冒険を描いたもの。
撮り方や台詞が良い。本当に良い映画だ。
離婚した両親にそれぞれついて行き福岡と鹿児島で離れ離れになってしまった兄弟。父方でのんきに暮らす弟とは逆に兄はまた家族4人一緒に暮らすことを夢見ている。新幹線同士がすれ違う瞬間願い事をすると奇跡が起きるという噂を聞いた兄は熊本を目指し友達とお金を工面して旅に出る。熊本で弟と弟の友達も加わり新幹線のすれ違う場所を探す。
小学6年生の兄と、小学4年生の弟のそれぞれの生活や友達との関係のシーンが良いし、ところどころ面白い。自分の小学生時代を思い出す。僕もプールに通ってたし、靴脱げた!とか叫んでた、女子とも普通に友達だったな。
兄の担任が阿部寛だったり、図書の先生が長澤まさみだったり何気に豪華キャスト。阿部寛の先生のシーンが面白い。EXILEは職業か?グループ名じゃろうが、とか昆虫は職業か?など生徒を怒る。母子家庭の子供に手を上げさけるデリカシーの無さを見せる一方で、俺も母子家庭だったんだと兄の肩を叩き何でも相談に来いと声をかける優しさ?も持っている。
主人公たちの家族も良い。特に樹木希林と橋爪功演じる祖父母。とぼけたお婆ちゃんといった感じの樹木希林の演技はあまりに自然でいてコミカル。面白い。また橋爪功も軽羹をピンクで作るなんて許せないと憤る厳格な和菓子職人でありながら孫のずる休みに協力してくれたりする。
途中熊本で警察に補導されてしまうも、女優を目指す小4の恵美の機転から住所は明かさず警察と一緒に歩き適当な家の前であれが私の家です、ありがとうございましたと警官を追い返そうとするも警官はそこの住人と知り合いで、しかもそこのお婆ちゃんも表で洗濯物干しているシーンが面白かった。ピンチだ。絶体絶命だ。だが次のシーンではお爺ちゃんがみんなの出前を頼んでる。お婆ちゃんは空気を読んでくれたのだ 笑。
みんな一緒の部屋で布団を敷き詰めて雑魚寝するも、はしゃぎ回ってしまうシーンが楽しい。どうして友達みんなと寝る時ってあんなにテンション上がるんだろう 笑。
次の朝トラックで送ってもらう時の朝焼けが綺麗。
間に合わないからとトンネルまで走る子供たちの背中を見ながら、最近全力で走ったのいつかなぁ…なんて考えてしまった。おやじ臭ぇ。
そして新幹線がすれ違う瞬間、様々なものが映る。このシーンが素晴らしい。アイス、ポテチの粉、無理やり数字上げた体温計、出前の親子丼、水着、コスモス、そらまめ、先生の手、自販機の下の百円、ぼんやりした味の軽羹、盗んだ憧れの先生のベル、兄弟の写真、空…などなど。
ものすごくさりげないものなんだけど、子供時代にしかないもの。忘れてしまうんだけど、思い出すと嬉しいもの。
ものすごいスピードですれ違う電車に願いを大声で叫ぶ。良いシーンだ。
高校時代を思い出した。窓から裏山にいたタヌキにみんなで大声で願い事を叫んだ。なぜタヌキに…?今でも謎だ 笑。
願い事は変わったり、叶わなかったり。子供たちだってそれは知ってる。犬は生き返らないし、家族より世界を選んでしまうし。それでもいい。物事の意味にこだわらず、それでもいいや、と思える子供たち。いつか振り返った時に大切な思い出となる冒険をなんてことないものだと思ってる。そこが素晴らしいし、憧れる。大人になるといつでもやる意味や、自分の人生の中でその体験を位置付けしたがるから。
主人公たちの冒険を通して、子供たちの風景、子供たちの物語を切り取った映画。
くるりの「最終列車」「奇跡」など歌や音楽もとにかく素晴らしい。
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